濃色の印象|デザインにおける役割
濃色とは、明度が低く、彩度も低めの色を指します。代表的な例として、黒、紺色、焦げ茶色、チャコールグレー、深緑(ふかみどり)、ボルドー(ワインレッド)などが挙げられます。これに対し、明るく彩度の低い色は淡色と呼ばれ、黄色やベビーピンク、薄水色などが含まれます。
濃色の特徴は、重厚感や安定感を与える点にあります。デザインにおいて濃色を用いることで、引き締まった印象や深みを加えることが可能です。色によっては、黒なら「高級感、力強さ、洗練」、紺色なら「信頼、誠実、知性」、焦げ茶色なら「安定、温もり、自然」といった心理的な印象も与えることができます。また、濃色は彩度の高い明るい色を引き立て、コントラストを強調するのにも最適です。.例えば、ファッションブランドのロゴに濃紺を使用することで、高級感や信頼性を引き出せます。他にも、濃紺とゴールドで高級感を、焦げ茶色とベージュでナチュラルな落ち着きを、チャコールグレーと明るいピンクでモダンな印象を、といった組み合わせが考えられます。
濃色を使うのに向いているサイトの特徴
濃色は、落ち着いた雰囲気や信頼感を重視するサイトに適しています。例えば、高級感を演出したいビジネスサイトや、専門性をアピールする企業サイトでは、濃色を効果的に活用することで、プロフェッショナルな印象を強調することができます。
また、濃色は背景色として使用した場合、明るい色の文字とのコントラストを確保しやすく、目に優しいと感じる人もいるため、いわゆる「ダークモード」のように長時間の閲覧にも適している場合があります。ニュースサイトや学術系ポータル、電子書籍の背景色(ダークテーマ)などでの活用が考えられます。ユーザーに安心感を与えるデザインを目指す場合には、濃色を取り入れることで、快適な閲覧体験を提供できる可能性があります。ただし、背景を濃色にする場合は、上に乗せる文字や図形の色を十分に明るくし、誰にとっても読みやすいコントラスト比を確保することが非常に重要です。WCAGなどのアクセシビリティ・ガイドラインを参考に、視認性に配慮しましょう。
濃色を使うのに向いていないサイトの特徴
濃色は落ち着いた印象を与える一方で、活気や楽しさを重視するサイトには不向きな場合があります。例えば、音楽フェスの公式サイトや若者向けのアパレルブランドでは、明るいピンクや黄色を活用する方が、エネルギッシュで賑やかな雰囲気を演出できます。
また、濃色を過剰に使用すると、全体の印象が暗くなりすぎ、閲覧者に重い印象を与える可能性があります。このため、サイトのテーマやターゲット層に応じて、慎重に配色を選ぶことが重要です。
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