仕事の機会が多い工業デザイナーという職業

工業製品専門のインダストリアルデザイナーの仕事

工業製品を中心に扱うインダストリアルデザイナーは、街を走る車や空を飛ぶ飛行機から、家庭内で使われる家電を含めた製品をデザインします。一般的にデザインといえば、オシャレな洋服や見た目に関わる仕事を想像します。

しかし、工業製品のデザイナーは、見た目に限らず機能性を含めた設計を行う仕事です。車は、燃費の良さと実用性を、高いレベルで維持する必要があります。見えない部分には、安全性の確保や軽量化が欠かせませんから、トータルバランスを考えデザイナーの能力を発揮することが大切です。

また、環境に対する意識の変化で、工業製品を取り扱うデザイナーの仕事は変化しています。製品寿命を迎えた後のことを考え、環境負荷が小さい素材を選んだり、新しい材料の開発を含めた役割りが目立ちます。

デザイナーが行う作業の流れは、関わる案件や工業の分野によって異なります。見た目を優先して進める場合は、外側を先に設計を行い、後から中身を開発に取り組みます。また、逆に内部の設計を先に請け負う仕事の案件は、外部を担当するデザイナーの負担を考える必要があります。

例えば、家庭用や携帯ゲーム機は、インテリアに馴染むデザイン性も重要なので、性能と同様に外観の工業品質が求められます。両手で持って使う携帯ゲームは、手に収まる形や質感が大切ですし、何よりも重さを含めたバランスが重要です。

高度な工業製品開発を仕事にするデザイナーは、複雑な設計が要求されたり、実現が困難な条件で設計する必要があります。難しい問題に取り組むなら、仕事を通して経験を積むことが大切ですから、できることを積み重ねるだけではなく、新たな分野にも積極的に取り組む姿勢が大切です。

環境を考えるデザイナーの仕事は、同時に軽量で丈夫な素材の開発や、効率良く働くバッテリーの研究など、工業全体に通じた知識が役立つ職業です。専門性が求められる分野ですが、一つのことだけにとらわれず、成長に欠かせない広い視野が重要な意味を持ちます。

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